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日記,ポケモンアレンジ小説中心に更新中のブログサイトです! ※This site is Japanese only.
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こんばんはー!
久々のポケ小説です! テストだったので書けなかった…今週はそのうっ憤を晴らします☆
そして…ブログ説明を読んでくださってる方には、二度もすいませんが…
このブログに、リンクブックマークをしないでください。お願いします。


では、読む前の注意事項いきます!!
・男主人公。
・これから書く本編へ繋がる鍵となる章です。
・漢字の間違えとか文とか気にしない。
・主は文章能力はないからね?(´∀`)
・背景の絵写的な要素少なめ。
・↑だから心で、感じやがRE。
・うん、これはもうお話っていきだ、小説ではないNAI♪
・↑それでも誤字脱字教えてくだされば嬉しいです。
・感想嬉しスw
・これ、フィクションね(・∀・)
・そんでもって、読んだ事妄想して頭で具現化する 能力 !! コレ大事。


以上を守れる方は、下記から⑲お楽しみください。
 




======


 夜、ドリフト城の広間にはディスコード王とグロウ、そして見慣れない風貌の大男がいる。ディスコード王は暗がりの中、王座に腰を降ろした。

「リバリー国からの情報は得られましたか?」

 静かにそう言ったディスコードの手前、二人は行儀よく膝を付けるとグロウは答えた。

「それがまだ来ないのです。もしかすると、侵入していたことがバレタのかもしれません」

「ふふ、そうですか」

 不敵に笑むとディスコード王は続ける。

「戻って来ないということは、その場で殺されたのでしょう。一体誰が剣を抜いたのでしょうねぇ?」

 そう言いながら瞼を閉じる。御機嫌そうなディスコード王が今、何を考えているのかが良く解る。まず、ドリフト国が送った侵入者を殺した相手の顔を想像する。どんな表情で殺めたかを想像する。今もまだ、相手が苦しんでいるであろうと思うと相応に気分が良くなった。
 ディスコード王は、その感情に耐え切れずそのまま話し出した。

「緑の獣を連れた少年は絶対に殺して下さい。草の力を使う獣のくせに…私の力から逃げきってこの城を出たのです」

「草の力ですか…」

 グロウの隣にいた大男は、静かに続ける。

「以前、リバリー国に侵入して見つけた本に何か記されていました。確か…草の力は、炎の力、虫の力、風の力、毒の力、氷の力に弱いと…」

「それなら、私にやらせてください。火なら操り慣れています」

「まあ、そう慌てないでください」

 グロウに静止を促すと、ディスコード王は二,三度瞬きをすると続ける。

「残念ながら、私の国には虫や毒、氷の獣はいません。風の力と炎の力で対応しましょう。存分にいたぶってください。ゆっくり苦しめてやるのです」

「苦しめるのはよいですが、リバリー国はきっとハイヤードポンドで戦いを仕組むはず。あそこは、とても狭い。奴らが痺れを切らしてドリフト国側に来るのを待つか、ハイヤードポンドの崖を獣の力で壊すか、どちらかです」

「そうですか…待つのは面倒ですね。しかし、あの崖を崩すのは心痛みます。綺麗な場所ですし、なにより…歌の女神を葬った場所ですから」

 歌の女神? と大男は声を濡らすと、大きな音を立てて部屋の扉が開かれた。そこにいたのは、ディスコード王の子孫としてこの国に招かれた養子の青年だった。緑色の艶やかな髪は、ディスコード王に少々似ている。
 確かハルモニア、という名を付けられていた。ハルモニアは、荒い息を吐きながらディスコード王達を見つめていた。あの長い階段を走ってきたのだろう。彼は、呼吸を整えてからディスコード王に静かに口を開いた。

「どういうことですか…ポケモン達に何をしたんです」

 話しながらもまだ、呼吸が整っていないようだ。そんなハルモニアに、ディスコード王は冷やかな目線を送ると口端を上げて見せた。ハルモニアは、その姿を見た途端、押さえていたものが爆発してディスコード王の胸倉を掴み挙げた。

「僕の友達に何をしたっ!!」

 胸倉を掴まれたディスコード王は、その手を振り解き、王座から立ち上がるとハルモニアの体を床に叩きつけた。痛みに顔を歪ませるハルモニアを見降ろしながら、ディスコード王は続ける。

「野獣の身でありながら、私が育ててやったのに行く手を阻んだり、城を汚くした罰を与えてやっただけです。あのほうが静かで吠えたりしないので楽でしょう?」

「僕の友達を獣扱いしないで。人間もポケモンも奴隷扱い…ディスコード王様のほうが忌々しい獣です」

「ほう…ハルモニア。貴方も一人前に吠える様になりましたね」

 ディスコード王はそう言いながらハルモニアを見つめた。幼い頃と全く変わらない。その包帯で隠された右目は、茶色く炎を燃やした色をしていましたね。手も足も…黒ずんでいました。今も変わらない。しかし、心は大きく変わってしまったようですね。
 思いながらディスコード王は、大男に目をやるとハルモニアに背を向けた。

「戦法は貴方とグロウに任せます。戻る際にはこの子も部屋に連れていきなさい」

 はっ、と二人は敬礼をするとハルモニアの腕を掴んで部屋から出ていく。ハルモニアも反抗はしてこなかった。きっと、あれ以上ディスコード王に何かを言うと、またポケモン達に危害が加わると思ったのだろう。
 長い階段を降りながらも彼は、下唇を噛んで必死に堪えていた。

 部屋の前につけば、グロウは無理矢理にハルモニアをその中に押し込む。直ぐに扉は閉められ、向こうの方で鍵の掛かる音がした。出られない事を知ると、ハルモニアは怒りにまかせて積み上げられた積木のお城を蹴飛ばした。
 なんで僕は、皆を護れないんだろう。どうせ化け物なら、もっと強い化け物だったらよかったのに。タキは、自分の国の王様を護り切っていた。人間なのになんでそんなに強いんだろう。
 ハルモニアは、大きな滑り台の近くに腰を降ろし黙っているポケモン達を見た。その姿は、以前と違い変わっており、ゾロアはゾロアークに、チョロネコはレパルダスに、ギアルはギギギアルへと変わっていた。皆、進化を遂げている。そして、何も反応がない。
 ただ、その虚ろな瞳でぼんやりと何処かを見ていた。ハルモニアは頬に一筋涙を流しながらゾロアークに抱きついた。

「ごめんね…。僕のせいでこんな風にされて、どうか僕を許して。君達を護れなかったっ」

 悲願し涙を流すハルモニアを見て、ゾロアークは虚ろな眼差しのままゆっくり口を開いた。

「(ニ…ニゲ……ッテ。ココ…カラ、ニゲ…ッテ)」

 少しでもゾロアークの声が聞こえて、ハルモニアは瞳を丸くしながら驚いた。さっきまで全然反応がなかったのに…。姿が変わっても、懐かしい皆の声が聞こえてくる。近くにいた、レパルダスもギギギアルも、ガマゲロゲやヒヒダルマ、バイバニラ達もこちらを向いて必死に固くなった口を動かしていた。

「(ニゲ…テ、テツ…ダウ)」

「(ハル…ハココ、ニイ…タラ、ダメ)」

「(ハル…ノユメ、ハナ…ニ? テ、ツ…ダウ)」

 集まってくる大きく姿を変えた友達達。皆、姿だけで心が死んでしまったのかと思ってた。だけど、皆はちゃんとまだここにいた。僕の傍にいてくれたんだ。
 ハルモニアは、止まらぬ涙を拭いながら震える声で答えた。

「僕は君達ポケモンを護っていきたい。それが僕の夢だよ」

 そうだ、僕は護らなくちゃいけない。大事な、大事な友達を。どんなに苦しい事でも、毎日一緒に生きてきた友達を護る。
 絶対に…護って見せる。




======




 リバリー国2日目。街は非常に盛り上がっていた。明日、明朝にはここを出発することになっている。ワグダは、大事な妻のミリアを抱きしめ、クライムとダンもポケモン達やメロエッタと話をしたり遊んだりしていた。レインも自分の母やお祖母ちゃんに挨拶をしていた。
 そこには、勿論、タキ達の姿はない。

 森の付近、タキの家。裏側に彼らはいた。血塗れになってしまった上着が屋根上で泳いでいる。タキはクジャを隣にじっとベルと睨みあっていた。緊張の解れた様に、タキがその瞳を和らげると一息つく。

「これでクジャも強くなった」

「クッじゃ!」

 大きくクジャが唸る中、タキはベルに近づくと黄色い頭をもにゅもにゅと撫でた。気持ち良さそうにベルはタキの手に擦り寄ってくる。

「ベル。昨日、言った通りだ。レインの処に行ってくれ。レインにはベルの力が必要だ」

「ちり…」

 悲しげに小さな瞳でベルはタキを見つめた。そして、ベルはタキの首にぎゅっと抱きつくとそのまま、賑やかな街へと飛んで行ってしまった。
 タキとクジャは、ベルのそんな小さな後ろ姿をずっと見つめていた。ビクと別れた時を思い出しながら…。




======




 夕食の時間。今日、ディスコード王と会える最後の時間帯だ。ハルモニアは、決意を固めてその場に現れた。何も無くなってしまったパーティホールは、長い食卓テーブルしか置かれていなかった。
 テーブルには、ロウソクに灯火が付けられ、贅沢な御馳走が並べられていた。ハルモニアを待ち切れなかったのか、奥の席に座っているディスコード王は既に食事をはじめている。ハルモニアは、席に着くとディスコード王を見つめた。
 気が付いたディスコード王は、グラスに注がれていたモモンワインを飲みほした。

「どうしたのですか?」

「さっきはすいませんでした。失礼な事を言って…」

「分かればいいのです。これからは、気をつけなさい」

 言いながら銀食器を両手にステーキを切っていく。ハルモニアは、目の前に用意された食事に手を付ける気にもなれず、意を決してまた口を開いた。

「あの…」

「どうしましたか? 来てから私に何か言いたそうでしたが…謝る以外に何かあるのですか?」

 ステーキを一口頬張ると、ディスコード王は銀食器を恥に置いてハルモニアを見つめた。その眼差しは、本当に子を見る親のように見えるがハルモニアにはなんとも思えなかった。涼しい顔をしながらも、今から僕が言う言葉を聞けばきっと怒りだすに違いない。

「僕とポケモン達を…貴方の手から解放してください」

「いいですよ」

 あっさり言われたその言葉に、ハルモニアはただその場で息を飲む事しか出来なかった。自分の言うこと以外は、絶対に耳にしないディスコード王がそう答えたのだ。信じられない半面、解放される喜びを胸の中に隠した。
 しかし、ディスコード王はそんなハルモニアに釘を打つように続ける。

「ただし、ハルモニアにはやっていただきたいことがあります。それが終わり次第、この国から出して自由にしてあげます」

 不敵に笑む彼は本当に何を考えているのか分からない。でも、ディスコード王の出した条件を飲めば、ポケモン達も助かる。

「一体…僕は何をすればよいのでしいょうか……」

「簡単なことです。サザン国という国があるのですが、そこには悪事を働く悪い王様が居るのです。彼は仔馬を水に閉じ込めて苦しめている。彼の名はフレイム王…彼を討ち、その首に下げている黄金色の箱を奪ってきてください」

「わかりました」

  答えて、すぐにハルモニアはディスコード王から目線を外し、銀食器を持つ。この子を奪って何年になるだろうか。この化け物が、ようやく私の役に立つ時が来たのだ。この気持ちを吐けずにいられるものか。
 何も考えずに食事を口にするハルモニアを、厭らしい眼つきで見ながらディスコード王は大口を開いた。

「おおっと! そうでした! 悪い王様には、悪い使いもつきものです。油断しないでください」

 嬉しそうに言いながらディスコード王は高笑いしていた。

 20に続く…



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代珠
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自己紹介:
▼代珠(よず)
October 10
  学生
出身:シンオウ地方 コトブキシティ

ゲームや漫画好き。物語の構想を練るのが好物。←または捻る。←の作業時はとにかく変人になる。アップルティーが好きでチーズが嫌い。自分でよーさんとニックネームを付けている、なんか寂しい人。


▼スタ
September 20
  学生
出身:シンオウ地方 ハクタイシティ

 いつも物語の感想や間違えを指摘してくれる、代珠の心強いお友達。ホムペ等を作ってくださっています。好きなものはお猿。トラウマは、多分ゴリチュウです。
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