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冬の御休みも近づいてきました!
ほむぺ進出まで少し…?なんでしょうか…
まだまだ、序の口ですので新年を迎える前にドキドキできる場所まで書けたらと思います!
そんでもって、みなさん拍手ありがとうございます!!
そして…一応まだ伝わってないかもしれないので……
ビク編と○○編で分ける予定でしたが、分けないで合体させます。
前回ビク編を読んでくださっていた方々は、①から読んでください。
ビクとのお話はまったく変わりません。
では、読む前の注意事項いきます!!
・男主人公。
・これから書く本編へ繋がる鍵となる章です。
・漢字の間違えとか文とか気にしない。
・主は文章能力はないからね?(´∀`)
・背景の絵写的な要素少なめ。
・↑だから心で、感じやがRE。
・うん、これはもうお話っていきだ、小説ではないNAI♪
・感想嬉しスw
・これ、フィクションね(・∀・)
・そんでもって、読んだ事妄想して頭で具現化する 能力 !! コレ大事。
以上を守れる方は、下記から7お楽しみください。
======
リバリー国、リバリー城の王の部屋。先程、起こった事件を王様に報告するように言われたタキとレインは、王様とその部屋で三つの椅子を並べていた。タキは、王様とレインを椅子に腰かけさせると、持ってきていたティーセットで紅茶を作りだす。それを隣に、王様が口を開いた。
「さてさて…先程は一体庭園で何があったのかな?」
少々いつもより真剣な王様の声質にレインも冷静な表情で答えた。
「タキがビクティニを捜索するために国を離れてから、少し不穏な雰囲気がしていたのです。僕は、それをタキに話して、新しく開発されていた通信機という物で…仕事中に申し訳ないのですが、連絡を取り合わせてもらっていました。そして、今回、タキが城内の庭園でリバリー兵一名が花壇の下に地下室を作っていたことを発見しました」
部屋の周りからタキの入れている紅茶の甘い匂いが漂う。綺麗な西洋のマグカップに入れた一杯をタキは王様に渡した。レインは続ける。
「偽兵一人…他国のスパイが作ったと思われる地下室の広さはとても広かった。まだまだリバリー国内に数人いると考えられます。地下室の内部には、この王国で取れた珍しい実や研究班が作りあげた日常品等の図面、その部品などが隠されていました」
「それはなんと…!」
「レインの話を聞けば…どうやら、王国の研究班が怪しそうですね」
王の次にタキはようやく会話に入ると、紅茶の入ったマグカップをはい、とレインに渡した。そして、タキが椅子に座ると話は再開された。
「偽兵は僕が監獄室に連れていきました」
「おお、すまないなレインよ。しかし…その者は一体どこから来たのかのう」
「ドリフト国…その偽兵は、ドリフト国と言っていました」
タキは鮮明にそう言い張ると、嫌々そうに続ける。
「ドリフト国の王、ディスコード王とは2年前に王様と共にお会いしました。同盟を組むよう強要されそうになりましたが…」
「憶えておる。獣と人間を切り離し、それぞれの豊かな世界を作るというものだった。あれは…正直、ディスコードが己の為に築き上げようとしているものにしか思えなかったのじゃ。人間が獣を思うのと同じく、獣も我々と同じように思い、人間の事を感じているのじゃ。それに、奴は昔から獣を道具の様に扱う事が多かった……」
長い眉を眉間に寄せる王様。レインも聞いていて不快に思ったのか怒っている様にも見える。ディスコード王のこと、レインは今日初めて知ったんだもんな。
「その後のディスコード王の動きは、王様から指令を出される前に届いていた書類を読みあげたとおりです。王様と仲の良い旧友であるサザン国の王、フレイム王に王様に申し上げたことをそのまま言い、寝返ったと聞きました。きっと、フレイム王を引き入れて、またリバリー国に同盟を結ぶよう伝えに来るはずだったのでしょう」
「じゃがしかし…我が旧友、フレイムはディスコードの誘いを断った。まあ、私と同じ考えだったフレイムのことだ…断るのも無理はない」
そう言い王様が紅茶を口にしていると、レインは顎に手を当てて首を傾げた。
「それでは、何故まだドリフト国からスパイが? 王様が誘いを断ったことに恨んでいるのでしょうか?」
「いや、レイン。多分、ディスコード王が最初から狙っていたのは、この王国の技術だ。俺たちの持っている獣を休ませる赤い球、今回使った通信機も…多分この王国がはじめて作りだしたものだ」
「それはそうだけど…この王国から他の王国への物資交換は、人間と獣が日常で使う物しか行ってない。今回使ったような戦闘用の通信機なんて…知る事は出来ないはずだけど…」
「うむ……なにか嫌な予感がするのう」
王様の言葉に、タキとレインは窓の外を見た。この城からだと、ドリフト国なんて遠すぎて見えないけど、少しずつ日照りが上がる空を見ていたら、残った暗がりがディスコード王の企みを現しているように見えてならない。きっと…これから、何か大きな事が起こるのかもしれない。
冷静に窓の外を見ていた二人を見て、王様は立ち上がり煌びやかな机の上にマグカップを置くと、優しく笑みながら欠伸を漏らした。
「二人とも、昨晩はよくやってくれた。捕まえた男は、私がなんとかしよう」
「殺すのですか…?」
不安そうにタキは王様を見つめた。王様は、長い眉毛で隠れている瞳をタキへ向けるとぽんと肩叩いた。
「大丈夫じゃ。心配せずとも、そのような事はせんよ」
王様の言葉にほっとしたような顔をするとタキはレインと一緒に笑った。この子達は、本当に優しい子なのじゃな…
二人の前に王様は立つと人差し指を眼の下に当てた。
「二人とも、もう朝じゃ。疲れておるだろう? 眼の下にクマシュンが出来ておるぞ」
「…クマシュン」
王様のギャグに苦笑いする二人。しかし、王は続ける。
「疲れたまま今日の仕事に出られて、倒れられでもしては困る。今日は、家に帰って休みなさい」
「ありがとうございます」
二人は王様に一礼した。確かに、今は疲れているし休暇を頂けるなんて有難いことだ。タキは、レインと王様のマグカップを片付けるとティーセットを持ってレインと王の部屋を後にした。
===
そのまま廊下を渡った広間でレインと別れると、タキはティーセットを片付けに食堂へと向かう。もう朝方だし、裏側から入った方がほかの兵やメイドに迷惑をかけないだろう。タキは、人の眼を離れるために一度外へ出て裏側の厨房へと向かった。ノックをして中に入れば、パンの焼ける良い匂いがする。倉庫近くの洗い場に行き、食器を置くとスポンジと洗剤を手に持った。
「おばさん! スポンジと洗剤、勝手に使うよー」
「あいよー!」
遠くの厨房付近で、人のざわついた声とシェフたちの声を横耳に、タキはスポンジを泡立てて食器に手をかけた。ごしごし洗っていれば、小さな足音が聞こえてきてくいっと服の袖を掴まれる。その方向を向けば、可愛らしい三つ編みの少女がエプロンとコック帽を身につけていた。
「あっ! ちょっと待っててな」
泡の着いた食器を水で流して機械の中に皿を重ねて蓋をする。食器を乾かすこの機械も、この国で出来た便利な日常製品だ。タキは、水で手を洗うと蛇口をひねってタオルで手を拭いた。その姿を見た少女はまたタキの服の袖を引っ張る。
「タキ兄ちゃん! 私、パン作るの上手くなったんだ。きてきて!」
「ホントか? 良かったなぁ」
少女に連れていかれた先には、パンを作る釜戸があり、長いテーブルの上には幾つものパンが並べられていた。どれも形整っており蜂蜜で塗られた表面が光っている。
「どう?」
「うん、凄く美味そう! よく作ったなぁ」
「へへへ…」
照れた顔をすると、少女はそうだ、と小さな鍋と紙袋を持ってきた。
「はい、シチューだよ。ジャローダと一緒に食べてね! あ…パンどれがいい? お母さんや厨房の人達には、もう言ってあるから大丈夫だよ!」
「そっか…それじゃ、この大きいのと普通のサイズ…あと俺のと合わせて二つ追加していいかな?」
「え? タキ兄ちゃんお腹空いてるの?」
紙袋にパンを詰めながら不思議そうに少女が聞くとタキは鍋を持つ。
「いや、家で待ってるやつらがいるんだ」
「?」
謎めいた表情で少女はパンを四つ紙袋に詰めるとタキの片手にのせた。
「そっか、おいしいから皆で食べてね!」
「うん、いつもありがとう」
「えへへ! あたしのパンがずっと食べたかったら、将来私と結婚しなきゃ駄目だよ」
少女がそう言った瞬間、急にタキの腰に身につけていた赤い球がガタガタと震えだした。クジャがまた怒ってる? そっか…! クジャは俺の事、確か…
思い出した時には既にタキの真っ赤になっていて、少女は見るなりくすりと小さく笑った。タキは恥ずかしくなって、お邪魔しました、と一礼するとそのまま厨房から駆けていった。
==
リバリー城を後にしたタキは、鍋とパンを両手に街外れの日当たりのよい森へと向かう。森の近くは、一番侵入者が多いので街を少し離れてここに暮らしていたが、今回の城での事件を思い返せば何も役に立っていないと自覚しないといけないか。
家は木製で屋根は青色で塗られた石で作られている。タキは、玄関の扉を開けると中に入り、小さなテーブルに鍋とパンの入った紙袋を置いた。クジャも赤い球から出るとふぁっと欠伸をしながらタキの頭を蔦で撫でて寝室へと向かう。
やはり、一応食べ物があることは言っておこう。
「ビク! ベル! 食事持ってきたぞー」
タキの声に反応して一番最初に屋根の柱部分から出てきたのはベルだった。声を鳴らしながらタキの周りをまわっている。だが、ビクの姿は全く見当たらない。
「ベル…ビクは一緒じゃないのか?」
「ちりん…」
わたわたと小さな手を動かすとベルは自分の口元をその手で塞いだ。その姿をジッと見つめていれば、ベルの目元がヒクついて頬が赤くなっていくのが解る。タキは、紙袋からパンを取りだしながら続ける。
「何も言わなくていいから…息止めるのやめなさい」
「…じリィーーーん」
注意されたベルは溜めていた息を一気に出す。タキは、そんなベルに微笑みながらパンを差し出した。
「はい! 友達の女の子が作ったパンなんだ。美味しいから食べて」
「ちりりぃ…」
渡されたパンの大きさは、ベルの顔より少し大きかった。ベルは、パンの表面をまじまじと見つめている。
「そのパンには、蜂蜜が塗られてるみたいだよ。君の居た王国でいう、ミツハニーの甘い蜜みたいなものかな」
聞きながらパンを見ていたベルは、タキの言葉を理解できたようで嬉しそうにぎゅっとパンにしがみ付きながら頬をこすりつけていた。おまけにパンを持ちながら踊りだしたりしている。相当嬉しかったみたいだ、よかった。タキが心の中でそう呟いていると、肩の上から暗い声が聞こえてきた。
「(……タキぃ)」
ビクの疲れきったような声が聞こえた。家にいてよかった。タキは紙袋からビクの分のパンを取りだしてビクに差し出す。ふん、と鼻を鳴らす音が聞こえるとビクはパンに噛みつき、タキからパンを奪うと鍋の乗っているテーブルに座って食べていた。見ているだけでも機嫌が悪いのだと解る。
「どうしたんだ? ビク」
「(オイラはどうもしてないぞ!)」
「さっきビクも呼んだのに…」
「(ふん! オイラは隠れてたんだ! タキもオイラがお前の肩に乗ってたのに気がつかなかっただろう?)」
パンを頬張りながら、けらけらとお腹を支えて笑いこげるビク。最後の一口を食べ終えると、ビクは腰に手を当ててタキに指を指した。
「(今日は、オイラがタキと悪者を退治してやる!)」
「え…」
「(昨日の夜中…屋根の上からクジャのリーフストームが見えたぞ。敵国のスパイが侵入したんだろう? 昨日は、オイラも気がつかなかった…が! 今度こそオイラが倒してやる)」
ビクは言いながらタキの肩に再び乗り、玄関を指差しながら声を上げていた。タキの方は、そんなビクを肩から降ろして申し訳なさそうに口を開く。
「ごめん、ビク…嬉しいけど、今日は王様から休暇を頂いたんだ。俺、少し眠いから横になるな。起きたら夕食の買い出しに行こう」
「(な…に? タキ! 待っ)」
言葉に詰まるビクを置いて、タキはクジャが寝ている寝室へと向かう。ビクの方は、木の柱から柱へと渡って寝室へ向かうタキの頭に乗りかかった。
「(タキ! タキ! オイラは…オイラはタキが眠っている間なにをしていればいいんだ?!)」
「そうだな…」
眠気に耐えられなくなったタキは、欠伸をしながら先程いたリビングへと戻り、本棚から一冊の本を取りだした。
「これ、読んでみなよ。人間の文字は解るだろ?」
「(なんだ、これは…)」
タキがビクに渡したその本には、『体術入門発声編』とでかでかと書いてあった。
「その本…俺が城に行く前に読んだんだけど……結構よかったぞ。昨日の敵は、それで勝ったようなもん……かな」
「(なに?! この…この本を読んだだけで?!)」
そうだ、ビク。俺とクジャはその本の28ページ目に書かれていた『心を合わせて腹から声を出す』という項目を実行したところ、クジャの動きが素早くなったんだ。そう思いながら頷くと、タキはビクに手をふった。
「じゃ、ビク…悪いけど寝るね。ベルと一緒に遊んでてもいいからな」
タキは眠そうに言うと寝室へと行ってしまった。ビクは、タキから借りた本を担いで鍋の置いてあるテーブルの上に戻る。上には、小さな口でパンを頬張るベルがいた。
丁度いい!
「(おい、ベル! オイラと一緒に強くならないか?)」
「ちりん?」
パンを食べやめてビクを見るベル。ビクはにやりと口端を上げると本の表紙をベルに見せた。
「(いいか? 今さっきタキから聞いた話なんだが…昨日の夜、一緒に屋根でリーフストームを見ただろ。あれはこの本を読んだ事によってついた力らしいのだ!)」
「ちりりーん?!」
目を丸くしながら持っていたパンを鍋の上にのせると、ひゅう、とビクの近くへ行く。
「(どうだ? 一緒に修行しないか?)」
「ちりっ! ちりーんっ!」
ビクの言葉に小さな手でガッツポーズを決めるベル。賛成、ということだ。ビクは本を持ってベルと木の柱を飛んで屋根へと向かった。そして、本の1ページ目を開く。ビクとベルは、一瞬になってその本へと意識を集中させていた。
小さな獣二匹は、小さな突然変異を起こそうとしていたのだった。
8話に続く…
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☣更新日時☣
03 | 2025/04 | 05 |
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☣カテゴリー☣
☣プロフィール☣
HN:
代珠
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
▼代珠(よず)
October 10
学生
出身:シンオウ地方 コトブキシティ
ゲームや漫画好き。物語の構想を練るのが好物。←または捻る。←の作業時はとにかく変人になる。アップルティーが好きでチーズが嫌い。自分でよーさんとニックネームを付けている、なんか寂しい人。
▼スタ
September 20
学生
出身:シンオウ地方 ハクタイシティ
いつも物語の感想や間違えを指摘してくれる、代珠の心強いお友達。ホムペ等を作ってくださっています。好きなものはお猿。トラウマは、多分ゴリチュウです。
October 10
学生
出身:シンオウ地方 コトブキシティ
ゲームや漫画好き。物語の構想を練るのが好物。←または捻る。←の作業時はとにかく変人になる。アップルティーが好きでチーズが嫌い。自分でよーさんとニックネームを付けている、なんか寂しい人。
▼スタ
September 20
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出身:シンオウ地方 ハクタイシティ
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