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では、読む前の注意事項いきます!!
・男主人公。
・これから書く本編へ繋がる鍵となる章です。
・漢字の間違えとか文とか気にしない。
・主は文章能力はないからね?(´∀`)
・背景の絵写的な要素少なめ。
・↑だから心で、感じやがRE。
・うん、これはもうお話っていきだ、小説ではないNAI♪
・感想嬉しスw
・これ、フィクションね(・∀・)
・そんでもって、読んだ事妄想して頭で具現化する 能力 !! コレ大事。
以上を守れる方は、下記から1をお楽しみください。
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その世界には、二匹のドラゴンが存在した。世界にまだ人間が慣れ切っていない頃。一度荒れ果ててしまった大地を、アルセウスが救いだして間もない頃。人々と獣に、巨大な二匹のドラゴンが襲いかかってきた。豊かになった自然を次々と自分の手にした人々は、ついにそのドラゴンの住処であった土地までも奪ってしまったからだ。
そんな怒り果てたドラゴンを鎮めようと立ちはだかったのが、一人の若き青年と炎の獣、……ビクティニ。
そうして、救い出されたその地方はイッシュ地方と名付けられた。それぞれの国王とそれを護る獣達の手によって。
緑豊かな街並み。自然そのものを王国とした、獣と人間が幸せに暮らせるように作られたリバリー国。王国と言っても、中心に聳える城はなんとも小さくそれほど凄い国とは、傍から見れば思われないだろう。
そんな国の城からは、まだ朝だと言うのに獣達の楽しそうな歌声が聴こえてくる。
歌声のする城の庭には、ジャローダとチラーミィ達がいた。歌ったり、踊ったりとそれぞれが遊んでいる。
「ジャローダ! どこだー? おい、クジャ!」
突然、廊下側から少年の声が響く。ジャローダの名前はどうやらクジャと言うようだ。クジャは、一緒に遊んでいたチラーミィ達にお別れを言うとすぐに少年のもとへと向かう。そんな姿を見た少年は、クジャの方へ駆けていきぎゅっと強く抱きしめた。
「おはよう。今日もここで遊んでたんだな」
少年は、茶色い髪で毛が外側にふわりとはねていた。そんな少年の頭にクジャも顔をのせる。しかし重い、と困った表情をする少年を見るとクジャはすぐに顔をあげた。
「さっ、今日は王様が俺たちにお話をされる日だ。もう少しだから行こう」
優しい笑顔でクジャにそう言うと、少年は腰に身に着けていた赤い球をクジャに向けた。そこからは赤い光が現れて、消えると同時にクジャの姿も消える。その赤い球を腰につけ直すと、少年は来た廊下をまた戻り始めた。
庭にいたチラーミィ達の声も段々と小さくなっていき、大きな広間に出ると沢山の街から集まった人々と獣が手を合わせている。
命とは感謝である。
食事とは命を受け取ることである。
正しいか悪いかが全てではない。
野蛮になってはいけない。
無駄に過ごしてはいけない。
全ては貴重である。
戦争は涙を生む。
我々人と獣は愛をもって共に生きてゆくのだ。
早朝の祈りの時間だ。少年は一礼してその場を抜けて、王様のいる部屋まで行く。いつもは、自分もクジャと祈っているが今はそれどころではない。黄金色に塗られた木目の扉までたどり着けば、少年は大きな声で挨拶をして中へと入る。
そこには、赤い絨毯が敷かれてあり金色に輝く王座があった。王座の後ろ側はステンドグラスが一面を覆っており、王様はその色鮮やかな硝子を見ていた。
「王様、只今参りました」
膝をついて深々と腰をおとす少年。王様は、ようやく気づいたのか王座へと腰を降ろす。そして、眉毛に覆われた目で微笑んだ。
「待っていたぞ、タキよ」
王様は、少年にタキと呼ぶ。呼ばれた少年、タキは立ち上がると姿勢よく王様の顔を見つめた。
「今回、私の付人の一人であるお主に秘密の頼みごとがあって、昨夜、お主の家に私のウォーグルを飛ばさせてもらった」
「はい、直ぐに拝見させていただきました」
タキの答えを聞くと王様は、ふむと首を縦に振り続けた。
「実は、最近妙な噂があったのだ」
「妙な噂…とは?」
「ああ、以前お主が幼い頃に授けた本があっただろう」
「沢山の英雄の話や伝説が載った本の事ですね」
「そうだ。その中に、ビクティニという炎の獣の話も載っていたと思うが…」
「ビクティニっ!?」
驚いた声を出すとタキは拳を握りしめた。
「勝利をもたらしたと言われる獣の事ですね!」
「そうだ、勝利をもたらす幻の獣…。実は、その獣が人間の中で道具にされていると耳にしたのだ」
悲しげに眉間を寄せると王様は、王座を立ってタキの目の前までやってきた。そっと青のダイアが彫り込まれている指輪をタキの手の平にのせて見せた。タキは不思議そうに王様を見上げる。
「これはなんですか?」
「それは、リバリー国のちょっとした財産でな。1000万はする高価な指輪だそうだ。それで、お主に旅をしてビクティニを探し出し、この国に連れて来て欲しいのだ。私は、この国から獣と人々を繋ぎ合わせて、共に暮らせる世界を作って行くのが望み。その夢の実現のためにも、ひとつひとつ問題を解決しなければならない。頼むぞ、タキよ」
渡された指輪を握りしめながらタキは瞳を閉じる。
「俺は、家族を獣に殺されてツタージャと二人、途方に暮れている所を拾ってくださった王様に感謝しています。家族を殺したのが彼らであっても俺は、彼らを恨んだりしていません。互いに解りあえば、共存していけます。俺、絶対にビクティニを連れてここに帰ってきます」
「ああ、お主とビクティニの帰還を心より待っておる」
「はい!」
タキは王様にお辞儀をすると部屋を後にした。
===
王様の部屋を出て、広間に差し掛かればさっきいた大勢の人々もいなくなっていた。皆それぞれの仕事へ向かったのだろう。少し溜息を漏らせば、タキの腰に身についていた赤い球からクジャが現れた。
「クジャー!」
心配そうにタキの顔を覗くクジャを見て、タキはにっと口元に笑みを浮かべた。
「大丈夫だよ! 情報を辿って行けば、絶対に見つかるさ!」
「グゥー…」
タキの言葉を聞いて目を細めて変な声を出したクジャにタキは思わず笑ってしまった。きっと心配して、無理しないでとか思って言っているのだろうがついつい笑ってしまった。出会った時から、鳴き声が普通のツタージャとは違ったのだが今のは初めて聞いたから。
「俺達、まだまだお互い知らないことばっかりだよな」
「?」
「まだまださ、結構一緒に暮らしてるのになんにも解らないままだ。だからクジャや他の獣達の事を知るには、沢山の人や獣と出会ってみないと駄目だな」
まだ、自分はなにも解ってないんだ。人も獣も仲良く暮らせる、争いの無い世界を作るには、まだまだ時間がかかる。だから、沢山のことを知っていく必要がある。
タキは、頬を叩いて気合を入れると広間からの出口へ走って行く。
「タキ!」
急に呼ばれて体制を少し崩しながら立ち止まると、くるりと後ろを振り向く。そこには、黒髪のタキと同じ年程の少年とエンブオーがいた。黒髪の少年は俯くと、少し顔を上げて口を開いた。
「僕も王様から前々から話は聞いてたんだ。タキに、大事な仕事をさせるって…」
城の中にいる人間にばれないように少年はビクティニの言葉を口にはしなかった。タキは、心配そうな顔をする少年を見て腰に手を当てた。
「大丈夫だよ! でも、少しの間リバリーを離れる事になるから、レインがしっかりエンブオーとこの国を護るんだぞ」
それじゃあ、とタキは少年レインに手を振って出口への扉を開いた。一度、家に戻って旅支度を済ませてからクジャと少しずつ情報を集めていこう。すでに出発の事を考えていたタキに、突然レインがまた声をかけてきた。
しかし、タキは嫌な顔をせずにまたレインに顔を向ける。レインの方は、さっきの表情とは違って冷静だ。
「国の外は強い獣や人間が沢山いる。絶対に無事に帰ってくるんだ」
「うん、ありがとう! 行ってくるよ」
大切な友達に心配されながらも、タキはクジャと共にリバリー城を後にした。
2話に続く…
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October 10
学生
出身:シンオウ地方 コトブキシティ
ゲームや漫画好き。物語の構想を練るのが好物。←または捻る。←の作業時はとにかく変人になる。アップルティーが好きでチーズが嫌い。自分でよーさんとニックネームを付けている、なんか寂しい人。
▼スタ
September 20
学生
出身:シンオウ地方 ハクタイシティ
いつも物語の感想や間違えを指摘してくれる、代珠の心強いお友達。ホムペ等を作ってくださっています。好きなものはお猿。トラウマは、多分ゴリチュウです。
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